タイも日本もコロナ禍のステイホームにおいて欠かせない存在といえば、フードデリバリーですよね。
バンコクではコロナ禍以前からフードデリバリー市場は活況で、たくさんのフードデリバリーアプリが存在します。
日本ではウーバーイーツが有名だと思いますが、バンコクにはウーバーイーツのようなサービスが7つもあり、まさに群雄割拠といえる状況です。
そんなにあるの?!と日本の方は驚くかもしれませんね。
今回は日本よりも発達したタイ・バンコクのフードデリバリー事情をお届けします。
バンコクの7つのフードデリバリーサービス
2021年8月の記事執筆時点でバンコクには以下7つのフードデリバリーサービスが存在します。(中国人向けのサービスは除く)
Food Panda
GRAB
LINE MAN
Gojek(AirAsiaが買収し、今後はAirAsia Super Appとなる予定)
Robinhood
YOU Delivery
まいどデリバリー
この中で上の4つが4大フードデリバリーと認識されています。4大の中で「Gojek」は、タイ国内の事業をAirAsiaに売却。今後は「AirAsia Super App」の中の1つのサービスとして提供されることが決定しています。
2020年の調査では、タイのフードデリバリー市場における4強のシェアは以下のとおり。
GRAB 50%
Food panda 23%
LINE MAN 20%
Gojek 7%
出典:Market share of leading food delivery services in Thailand in 2020 | statista
配車サービスも手掛けるGRABがシェア50%を獲得。Food PandaとLINE MANは拮抗していますが、GojekはAirAsia傘下に入ることで生き残りに賭けるというところでしょうか。
おそらく現状7つあるフードデリバリーも数年以内に3〜4つに集約されていくでしょう。
今回は7つの中から僕自身がよく使っている以下3つのサービスの特徴を解説します。
【Food Panda(フードパンダ)】
App Store:https://apple.co/3xRxlBe
Google Play:https://bit.ly/3ARfaxj
【GRAB(グラブ)】
App Store:https://apple.co/3yWPmiY
Google Play:https://bit.ly/3szy8pl
【LINE MAN(ラインマン)】
App Store:https://apple.co/2VWHIHb
Google Play:https://bit.ly/3gcMJCc
3つのサービス比較
3つのサービスを、使い勝手、掲載店舗数、言語(アプリ内)、利用頻度の4項目で比較してみます。
使い勝手と利用頻度は私見になりますのでご了承ください。
まず使い勝手では、フードパンダに軍配が上がります。
フードパンダは宅配可能エリアが3つの中で一番狭く、一定上の距離にある店舗は表示されません。それが掲載店舗数の少なさにもつながっています。そう聞くとデメリットしかないように思いますが、ドライバーも特定のエリアに特化しているため、地理をよく把握しており、迷うことなく宅配してくれる確率が他のフードデリバリーと比べて高いと感じています。
GRABやLINE MANだと、自宅の位置がわからずに電話をかけてくるドライバーも多いのですが、フードパンダでは滅多に起こりません。
タイ語が話せれば問題ないですが、移住したばかりでタイ語が話せなければ、ドライバーからの住所確認の電話はストレスに感じるでしょう。
掲載店舗数でいえば、前述のとおり3つの中では一番少ないです。地域によっては日本食はフランチャイズ系くらいしか表示されないはずです。
LINE MANはかなり遠くからでも届けてくれますので、スクンビットエリア以外に住んでいても日本食の選択肢が一番多いと思います。
LINE MANは3つの中でお店がプラットフォーム側に支払う手数料が最安であるため、メニューの料金も最安であることも多いです。その代わり配達料はほかのアプリより高い場合も多いのですが、お店によっては○km以内は配達料無料としているケースもありますので、新規のお店で注文するときは、必ず3つのアプリでどこが一番安いか比較するようにしています。
アプリの言語について言えば、日本語対応しているのはフードパンダのみ。LINE MANはメニューもタイ語のみの店舗も多く、日本人にとっては3つの中で一番ハードルが高いアプリです。GRABもタイ語のみのお店もあり、やはりアプリの使い勝手はフードパンダが一番いいですね。
最後に利用頻度でいえば、僕はフードパンダが一番。だったのですが、最近はLINE MANにも登録している日本食レストランが増えているので、LINE MANも同じくらいの頻度で使うようになっています。
お店によっては公式LINEアカウントを持っていて、LINEからも注文を受け付ける店も増えています。
GRABは広告の表示回数がほかのアプリよりも多いことを除いて特に悪い点はないのですが、フードデリバリーとしてはほとんど使っていません。冒頭で紹介したシェアを見ると、GRABが圧倒していましたので、僕は少数派のほうかもしれませんね。
以上、僕がよく使う3つのフードデリバリーアプリを比較してみました。
Gojekは今後どうなるかちょっと不透明なところがありますので、それ以外の3つのサービス(Robinhood、You Delivery、まいどデリバリー)の特徴も最後にご紹介しておきましょう。
Robinhood(ロビンフッド)
App Store:https://apple.co/3svCxK6
Google Play:https://bit.ly/3xRsujq
Robinhoodは、タイの大手銀行であるSCBが2020年末にスタートしたフードデリバリーサービス。
ローカルの銀行資本ということで、利用者よりも出店者側に立ったサービスが特徴です。
出店者の初期費用や手数料が無料で入金も1時間後と迅速。これまで出店者が外資系フードデリバリーに抱えていた不満を解消するサービスがRobinhoodなのです。
外資系である4大フードデリバリーに対抗する素晴らしいサービスで応援したいとは思うのですが、いかんせんアプリの言語がタイ語のみ…
我々外国人には利用するにはハードルが高いんです。
資本力は外資系に引けを取らないはずなので、今後の展開に期待したいですね。
YOU Delivery(ユーデリバリー)
App Store:https://apple.co/3jXoHw4
Google Play:https://bit.ly/3ARn1Lr
You Deliveryは、2021年にスタートしたばかりの最も新しいフードデリバリーサービス。
サービスエリアはバンコクとシラチャーのみですが、最大の特徴は完全日本語対応ということ。
これまでFood Pandaはアプリが日本語にも対応していましたが、YOU Deliveryは問い合わせにも日本語対応可能というところに強みがあります。
まだスタートしたばかりで掲載店数が外資系に比べて少ないため僕は利用したことはないですが、完全日本語対応というのは我々在住日本人にとってはありがたい存在。頑張ってほしいですね。
まいどデリバリー
公式サイト:http://www.maido-deli.com/
まいどデリバリーは2012年にスタートした日本人向けのフードデリバリーサービス。7つの中で唯一アプリがなく、公式サイトから注文する必要がありますが、完全日本語対応なのでサイトの使い勝手は悪くないです。
サービスエリアはアソーク、プロンポン、トンロー、エカマイ、プラカノンに限定されており、最低注文金額も300Bと、残念ながら一人ではなかなか利用する機会がありません。
今ほどフードデリバリーが増える前は、まいどデリバリーでしか宅配できない飲食店もありましたが、今ではほぼなくなっています。
まとめ
以上、タイのフードデリバリー事情をお届けしました。
驚くほどフードデリバリーが充実しているバンコクの現状が伝わったでしょうか。
前回ご紹介したネットスーパーアプリの「Happy Fresh」もそうですが、デリバリーが充実した今の時代にコロナが流行ったのは不幸中の幸いだったと思います。
デリバリーもネットスーパーも存在しなかった10年前にもしコロナが流行っていたら、もっと辛い日々を送ることになっていたのは間違いないでしょう。
そう思うと、サービスを提供してくれているプラットフォーム、ドライバー、そして飲食店の方々には感謝しかありません。
これからもフードデリバリーに関わるすべての方にメリットがある形で進化していくことをイチ利用者として願っています。
明石直哉
2011年からバンコク在住。2015年に起業し、現在は会社経営と写真家という二足のわらじで活動中です。 このブログではタイ移住を検討している方に向けて、在住10年の経験を活かした情報を発信していきます。
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