前回の「タイでキャッシュレス決済ならtrue money walletを利用すべし」という記事では、タイでキャッシュレス生活を実現するために必須のアプリである「true money wallet」のお話をさせていただきました。

今回はtrue money walletと並ぶタイのモバイル決済の双璧である「Rabbit LINE Pay(ラビットラインペイ)」をご紹介します。

LINE Payは日本でもおなじみですが、タイでも同様のサービスを提供しているのです。

true money walletとどんな違いがあるのか?

LINE Payを利用する最大のメリットとは?

日々、LINE Payを利用しているユーザー目線でメリット・デメリットや使い方を解説していきます。

Rabbit LINE Payとは?

Rabbit LINE Payとは、日本のLINE Pay社とタイの電子決済用ICカード「Rabbit」を提供するBSS Holdings社の共同出資によるRabbit-LINE Pay社が運営するモバイル決済サービス。

タイにはもともとBTSスカイトレインや商業施設で利用できるタイのSUICA的存在である「Rabbitカード」というものが存在していました。そのRabbitカードをスマホのLINEアプリで使えるようにしたのが、「Rabbit-LINE Pay」というわけです。

日本のLINE payとSuicaを合体させたようなサービスと言えるかもしれません。

Rabbit LINE Pay社はタイ最大の携帯電話事業者であるAIS社と資本提携しています。

ライバルであるtrue money walletを運営するTRUE社は、携帯電話事業者としてはAIS社に次ぐ第2位、ブロードバンドや有料テレビ事業者としては第1位を誇るタイNo.1の総合通信事業者でしたが、モバイル決済分野においてもAISとTRUEの一騎打ちという様相を呈しているのです。

true money walletは、セブンイレブンで利用できることが最大のメリットであるとお話しましたが、Rabbit LINE Payにはどんな機能とメリットがあるのでしょうか?

まずはRabbit LINE Payの主な機能をざっと挙げてみましょう。

Rabbit LINE Payの主な機能

Rabbit LINE Payの主な機能は以下の5つ。

・BTSスカイトレインのIC乗車カード「Rabbitカード」にチャージできる

・店舗でQRコード決済ができる

・店舗で割引などの特典が受けられる

・お得なバウチャーが購入できる

・各種支払いに対応(電気代や水道代、携帯代、LINE MANなど)

店舗でQRコード決済ができたり、公共料金の支払いに対応していたりする点は、true money walletと大差ありません。

利用者から見た最大の差別化ポイントは、BTSスカイトレインのIC乗車カード「Rabbitカード」にチャージできるという点だと感じています。

それでは5つの機能について1つずつ解説していきましょう。

BTSのIC乗車券「Rabbitカード」にオートチャージできる

僕がRabbit LINE Payで最も便利だと思う機能が、BTSのIC乗車券「Rabbitカード」にオートチャージできるという点です。

true money walletはMRT(地下鉄)のIC乗車カードへのチャージできるメリットがありましたが、アプリだけでチャージは完結はせず、駅構内の専用マシンにカードをかざす必要がありました。

・参考記事:タイでキャッシュレス決済ならtrue money walletを利用すべし

その点、Rabbit LINE Payではクレジットカードを登録しておけば、日本のSUICAのオートチャージのようにIC乗車カードの残高を気にせず自動決済してくれるのです。

BTSをまったく利用しないという人はほとんどいないと思いますので、バンコクに住み始めたらすぐにこの機能に登録することをおすすめします。

ただモバイルSUICAと違い、スマホを改札口にかざすだけで決済してくれるわけではなく、改札を通過する際にはRabbit LINE Payと連携済みのRabbitカードを利用しなければなりません。

物理的なカードを持たなればならないので、そこがあと一歩と感じますが、いずれアプリやスマホに組み込まれたNFCで決済できるようになってくれることを期待したいですね。

店舗でQRコード決済ができる

フードコートやマックスバリュ、ローソン、マクドナルド、バーガーキングなど様々な店舗でRabbit LINE PayアプリからQRコード決済ができます。

アプリをかざすだけで決済ができるので、なるべく他人との接触を減らしたいコロナ禍の今、現金はもちろんクレジットカードよりもQRコード決済のほうが安心感がありますよね。

true money walletではセブンイレブンで利用できましたが、残念ながらRabbit LINE Payは利用できません。利用できる店舗数でいえば、true money walletに軍配が上がります。

それでも店舗でRabbit LINE Payをするメリットはあります。

それは、Rabbit LINE Pay限定の割引特典を受けられる店舗が多いということです。

店舗で割引などの特典が受けられる

Rabbit LINE Payはそもそも「Rabbitカード」をLINEアプリに組み込んだものだということは冒頭でお伝えしましたが、Rabbitカード自体の特典として店舗での割引特典があるのです。

Rabbitカードの公式サイト内にある利用可能店舗一覧ページを見ると、全部で160の交通機関や商業施設で利用できます。

・利用可能店舗一覧ページ:https://rabbit.co.th/en/where-to-use-rabbit-card/

160のうち、Rabbitカードのみ利用可能な店とRabbitカードとRabbit LINE Payの両方が使える店がありますが、フランチャイズ系飲食店を中心に両方使える店が増えているようですね。

公式サイトのプロモーションページに各店のプロモーション内容が掲載されています。

吉野家やかつや、モスバーガーなど日系フランチャイズも多いので、一度チェックしてみる価値はあるでしょう。

プロモーションページ:https://rabbit.co.th/en/promotion/

お得なバウチャーが購入できる

LINEアプリ内にあるWallet(ウォレット)の中に、「LINE POINT Deals」という機能があります。

LINE POINT Dealsには様々なバウチャーがあり、Rabbit LINE Payで決済し、購入することができるのです。

バウチャーには例えばこんなものがあります。

・スターバックス100B分(80Bで購入可能)

・LAZADA200B分(180Bで購入可能)

・LAZADA500B分(450Bで購入可能)

・Shopee200B分(180Bで購入可能)

・Shopee500B分(450Bで購入可能)

僕はShopeeで買い物をすることが多いので500B分のバウチャーをたまに購入しています。わずか50Bですが、チリツモです。(笑)

定期的に購入しているものがあれば、利用しない手はないですよね。

各種支払いに対応

Rabbit LINE Payでは、公共料金(電気代、水道代)のほか、携帯代(AISとDTAC)、LINE MANでの決済など、様々な支払いに対応しています。

この中で僕が便利だと思うのは、LINE MANでの決済に利用できるという点です。

LINE MANというのは、フードデリバリー、配送代行、買い物代行などの機能を持つアプリ。

僕はフードデリバリーでよくLINE MANを利用しているので、サクッと決済できるのは便利だなと感じています。

Rabbit LINE Payの使い方

最後にRabbit LINE Payの使い方をご紹介します。

Rabbit LINE Payは、true money walletのように専用のアプリをインストールする必要はなく、LINEアプリから利用できます。

正確に言うと、LINEアプリ内にある「ウォレット」の機能の1つです。

利用開始にあたり、外国人はパスポートや電話番号などの個人情報の登録が必要になります。

クレジットカード情報の登録は任意ですが、登録しておかないと都度チャージしなければなりませんので、登録しておいたほうが圧倒的に便利です。

LINEアプリ内のウォレットをタップ。

ウォレットの一番上に小さくRabbit LINE Payのアイコンがありますが、その中にあるQRコードをタップ。

そうすると、Rabbit LINE Payの支払い用のQRコードが表示されます。

支払いの度にこの手順を繰り返すのは面倒臭すぎますので、このQRコードへのショートカットを作成し、いつでも1タップで呼び出せるようにしておきましょう。

Rabbit LINE Payの不満点

この手順を見てもらえればお分かりいただけると思いますが、僕がRabbit LINE Payに対して感じている最大の不満点は、LINEウォレット内に機能が多すぎて、分かりづらいということです。

Rabbit LINE Payというより、LINEアプリに対しての不満ですけどね。

タイのLINEウォレットには、Rabbit LINE Pay以外にもたくさんの便利でお得な機能があるのですが、そこにたどり着くまでが大変で結局Rabbit LINE Payしか利用しなくなってしまうんですよね。

もっと使いやすいUIにするか、ウォレットアプリを独立させるかしないと、宝の持ち腐れになってしまうでしょう。

先程バウチャーを購入していると言いましたが、購入までには何度もクリックする必要があり、もっと簡単に買えるようにして欲しいといつも思っています。

まとめ

以上、タイでキャッシュレス生活を送る上で必須アプリの1つであるRabbit LINE Payをご紹介しました。

BTSの「Rabbitカード」にオートチャージできるという点だけでも使う価値はあると思います。

ライバルであるtrue money walletと切磋琢磨することで、今後ますます便利になっていくことを期待したいですね。

筆者紹介

明石直哉

2011年からバンコク在住。2015年に起業し、現在は会社経営と写真家という二足のわらじで活動中です。 このブログではタイ移住を検討している方に向けて、在住10年の経験を活かした情報を発信していきます。
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