入国前に要チェック!タイのタバコ・喫煙について知っておくべき3つのこと
前回は、タイでの飲酒・アルコール規制についてお話しましたが、今回は愛煙家の方が知っておくべきタイのタバコや喫煙に関する法律・ルールについて解説していきます。
非喫煙者でも、お土産としてタバコや電子タバコを持ち込むように依頼されることがあるか知れません。知らなかったでは済まされず最悪逮捕されるケースもあります。
今回はタイを訪れる前に知っておくべきタバコ・喫煙に関する3つの規制をご紹介しますので、ぜひ最後まで目を通してください。
①海外からタイへのタバコの持ち込みについて
海外からタイ国内にタバコを持ち込む場合、免税範囲は以下のとおり規定されています。
・一人あたり紙巻で200本(1カートン)まで
・葉巻、刻みタバコ、嗅ぎタバコなどは総重量250gまで
JALのウェブサイトでは上記の規定量を超える免税タバコを所持している場合、1カートンあたり約4,785バーツ(約15,000円)の罰金を科されるとの記載があります。
参考記事:JAL公式サイト
タイ国政府観光庁の公式サイトでは罰金対象となった事例が紹介されていますので、タイにタバコを持ち込もうと考えている人は必ず事前にご確認下さい。
参考記事:タバコの持ち込み制限に関するお知らせ|タイ国政府観光庁
電子タバコに関してはアイコスをはじめとした加熱式のタバコとそれに関わる全ての付属品、Vapeなどの電子シーシャの持ち込みはすべて禁止されています。
②アイコスなどの加熱式タバコ、Vapeなどの電子タバコは違法
タイでは2014年12月に「電子タバコ禁止条例」がタイ商務省から発令され、電子タバコの輸入・販売・所持・使用を禁止になりました。この条例には、IQOS(アイコス)やプルームテックなどの加熱式タバコ、Vapeなどの電子タバコも含まれます。
所持ですら違法ということは、もはや麻薬と同じような扱いですよね。
この条例に違反した場合、最高で10年の懲役、または50万バーツ(約170万円)の罰金のいずれかが科せられます。
タイ政府観光庁も公式サイトで注意喚起を促していますが、商売目的でなく、個人的に所持・使用していた場合でも罰せられますので、タイを訪れる電子タバコ、加熱式タバコ愛好家の方はくれぐれもご注意ください。
参考記事:電子たばこ・加熱式たばこ(アイコスなど)の持ち込みについて|タイ国政府観光庁
(写真3)
この条例が施行されたばかりの2015〜2016年あたりは、それを知らずに持ち込んだ日本人が警察に逮捕され、高額の罰金を科されたという話を毎日のように聞きました。
警察に捕まった場合、警察署に連行され、罰金額の交渉になります。僕が聞いた範囲では実際に支払った罰金額は最少で5,000バーツ、最高で20万バーツでした。
このように罰金額は担当の警察官次第ということになりますが、見逃してくれることはほぼありません。
ホテルや室内だけで吸うようにすれば見つからないのでは?と思うかも知れませんが、路上の検問で所持が発覚し、逮捕されるケースが多いのです。
もともとバンコク都心部では夜間に飲酒運転や麻薬所持の摘発を目的とした検問が頻繁に行われていましたが、電子タバコ禁止条例が施行されて以降、警察の中で「日本人=アイコス=高額罰金のチャンス」という構図ができあがったようで、検問ではカバンの隅々までチェックされます。
ちなみにバンコクではそこかしこで電子タバコを吸っているタイ人を見かけますが、捕まったという話は聞いたことがありません。
販売については摘発されたというニュースを見ることはありますが、所持・使用で掴まるタイ人は皆無でしょう。
だからといって、我々外国人が所持・使用すると逮捕される可能性は非常に高いので、「電子タバコ、加熱式タバコ=麻薬」くらいの意識で近寄らないことをおすすめします。
③喫煙が禁止されている場所
タイでは以下の場所での喫煙が法律で禁止されています。
◆冷房の効いた室内
レストランやカフェなどの飲食店をはじめ、美容室やデパートなどエアコンの効いた室内はすべて禁煙。
日本では喫煙席、禁煙席を分ける分煙化が進んでいますが、タイでは完全禁煙が基本です。カフェやレストランでは屋外のテラス席を喫煙可にしている店も多いですが、テラス席も禁煙の場合もありますので、ご注意下さい。
居酒屋では1階を禁煙、2階以上を喫煙にしている場合が多く、喫煙者の方は入店時に要確認です。
◆公共の場
交通機関(バス、タクシー、鉄道、船、飛行機)
建物内(学校、映画館、劇場、図書館、デパートや飲食店などの商業施設全般、入院施設のない医療機関、宗教儀式を行う場所等)
※路上(禁煙に指定されていない場合)での喫煙は可。ただし、ポイ捨ては禁止で罰金対象になっていますので、マナーを守って喫煙するようにしてください。
◆空港
2019年2月から、スワンナプーム国際空港を含むタイ国内の6ヶ所の空港は全面禁煙になりました。各空港における喫煙所は閉鎖され、空港ターミナルビルの屋外においても禁煙です。
違反した場合には5,000バーツの罰金支払いが求められますので、ご注意下さい。
◆ビーチ
2018年2月から、タイ国内の主要ビーチでは喫煙所以外での喫煙が禁止されました。違反した場合は1年以下の禁錮、10万バーツ以下の罰金、もしくはその両方が科されます。
プーケットやパタヤ、フアヒン、サムイ島などの人気ビーチはすべて禁煙になっていますので、喫煙所以外での喫煙にはくれぐれもご注意下さい。
タイ移住後は禁煙がおすすめ
僕も以前は喫煙者でしたが、2018年から禁煙し、今に至っています。喫煙者の気持ちは理解できるつもりですが、タイでは禁煙したほうが快適に過ごせることは間違いありません。
タイは年中暑いのであまり外を歩くことはなく、買い物や食事もデパートが多くなります。デパートもレストランもすべて禁煙なので、長時間の滞在は苦痛以外のなにものでもありません。
カフェもテラス席でタバコが吸える店は数えるほどしかありませんし、お店選びが喫煙可能な場所に限られると、選択肢が極端に減ってしまうのです。
おしゃれなカフェに行っても、タバコのことで頭が一杯で心から楽しめません。タバコにコントロールされた生活を日本以上に実感するはずです。
僕は禁煙にあたって、ファイザー社製の禁煙治療薬「CHAMPIX(チャンピックス)」を服用しましたが、薬を飲んだのは最初の3日のみ。それ以降は薬を飲むことなく禁煙に成功しました。
日本では医師の処方箋が必要で高額な費用がかかるチャンピックスですが、タイでは処方箋不要。薬局では1,500バーツ程度で購入できます。
強い薬なので初めて服用する方は薬剤師に相談してから購入したほうがいいでしょう。言葉に不安がある方は、日本語通訳常駐のブレズ薬局がおすすめです。
まとめ
以上、タイで生活する上で知っておくべき、タバコや喫煙に関するルールについてのお話でした。
パタヤやプーケットなどのビーチリゾートに行くと、オープンエアのお店が多いので、どこでも喫煙できそうな雰囲気がありますが、タイは日本よりもタバコ・喫煙には厳しい国なのです。
高額の罰金を科されるケースも多いので、愛煙家の方はこの記事を頭の片隅に留めていただき、安全にタイでの喫煙ライフを楽しんでくださいね。
明石直哉
2011年からバンコク在住。2015年に起業し、現在は会社経営と写真家という二足のわらじで活動中です。 このブログではタイ移住を検討している方に向けて、在住10年の経験を活かした情報を発信していきます。
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