タイ・バンコクのペット事情
タイに住みはじめて生活が落ち着いたらペットを飼いたいと考えている人も多いと思います。
僕は2年前から二匹の猫を飼い始めました。昔は犬派で猫には興味がなかったのですが、タイに来てからそこら中にいる野良猫をかわいがっているうちにすっかり猫派に。猫を飼おうと決め、ペット可のアパートに引っ越し、猫を保護しているお寺から引き取ってきました。当初は栄養状態も悪く、毎週のように病院に連れていきましたが、幸いにも二匹とも元気に育ってくれ、今では大切な家族の一員です。
今回はタイ・バンコクでペットを飼いたいと考えている方のために、僕の経験も含めタイのペット事情についてお話します。
ペットをタイに連れていく場合の手続きについて
日本からタイにペットを連れて行く場合には、日本側とタイ側でそれぞれ条件を満たす必要があります。
タイ側の条件については、在福岡タイ王国総領事館のウェブサイト上に「タイ政府が入国時に求める条件と必要書類」が掲載されていますが、常に最新の情報を確認するようにしてください。
参考:ペットをタイに連れていく場合の手続きについて|在福岡タイ王国総領事館
日本の出国条件については、出国する空港の動物検疫所に問い合わせる必要があります。
「タイ ペット 持ち込み」などのキーワードで検索すれば、実際に持ち込んだ人の体験記事が見つかると思いますので、併せて参考にしてみてください。
ペット可物件を探す
ペットを飼おうと決めたら、まずはペット可物件を探しですね。タイでペット可物件の探し方は大きく3つあります。
①日系の不動産会社のウェブサイトで検索する
②英語で「Bangkok Pet friendly condo for rent」などのキーワードでググる
③Facebookグループで探す
タイに移住したら最新の高層コンドミニアム(タワマン)に住もうと考えている方も多いと思いますが、残念ながら新築・築浅のコンドミニアムのほとんどはペット不可です。
タイもペットブームなのでペット愛好家向けのコンドミニアムも少しずつ増えてきていますが、それでもペット可物件は全物件の5%程度と言われています。
ペットを飼うなら新築・築浅物件ではなく、築年数が経ったコンドミニアムかアパートしか選択肢はほぼないと考えておきましょう。
スクンビットエリアの外国人向けの物件であれば、築年数が経っていても管理状態がいい物件が多いので、「古い=ダメ」ではありません。
ローカルの不動産会社の営業マンに尋ねると、「このコンドミニアムはペット不可だけど、バレなければ大丈夫」と勧めてくる場合もありますが、バレた場合に即退去や高額な罰金を支払わされる可能性もありますので、必ずペット可物件に住むようにしてくださいね。
上記①②③のうち、家賃3万バーツ以上の予算があるなら①、3万バーツ以下なら②③になりますが、個人的には③がおすすめです。
おすすめの日系不動産会社については以下の記事で紹介していますので、ぜひお読みください。
関連記事:バンコクで賃貸物件を探す3つの方法を徹底解説!
③の「Facebookグループで探す」について少し解説しておきましょう。
Facebookグループでペット可物件を探す
バンコクでペット可物件を探すために便利なFacebookグループは次の2つ。どちらも英語なのでユーザーは外国人がメインです。
・PET FRIENDLY APARTMENT-CONDO-HOUSE(英語、公開グループ)
毎日、ペット可物件の情報が投稿されています。家賃はピンきりなので予算内のペット可物件をピンポイントで探したいなら、自分で希望条件などを投稿すれば不動産会社のエージェントまたは物件オーナーから連絡があるはずです。
日系不動会社だとまず紹介しないタウンハウスや一軒家の投稿も多いので、グループに参加して物件を眺めるだけでも楽しめます。
・Bangkok Pet Lovers(英語、非公開グループ)
このグループは物件探しというよりはその名のとおり、バンコク在住のペット愛好家向けのグループです。猫・犬の引き取り手を探す投稿が多いですが、ペット可物件を探している人の投稿もあります。最初のグループと両方に「こんな条件でペット可物件探しています」という投稿をしている人も多いです。
物件探し以外にも、ペット病院やペット可ホテルなど、ペットに関することなら何でも質問できるので、ペット愛好家ならぜひ参加してみてください。
ペットを探す
ペット可物件に引っ越したら、次はいよいよペット探しですね。バンコクでペットを探すには大きく4つの方法があります。
・ペットショップで買う
・ブリーダーから買う
・保護施設から引き取る
・野良を引き取る
ペットと言っても幅広いですが、今回は犬・猫を想定してお話を進めていきますね。
それでは一つずつ解説していきましょう。
ペットショップで買う
個人的にはペットショップで犬・猫を買うことはあまり好きではありません。フランスでは2024年からペットショップでの犬・猫の販売が禁止されますし、イギリスでは既にペットショップでの生後6ヶ月未満の犬・猫の販売が禁止されています。
バンコクではチャトチャック市場のペットショップが有名ですが、劣悪な環境に置かれている動物も多く、見るに耐えません。
ペットショップでも血統証明書がない犬・猫がほとんどです。血統証明書付きの犬・猫を飼いたいのであれば、ブリーダーからの購入をおすすめします。
ブリーダーから買う
犬や猫のブリーダーは、「breeder cat dog Bangkok」などのキーワードでググると、いくつもヒットします。
例えば、このようなブリーダーです。
・Perfect Pedigree
・Bangkok Bengal Cats
飼いたい犬・猫の種類が決まっている人は、その種類+Breederで検索してみてください。先ほど紹介したFacebookグループで尋ねてみるのもいいでしょう。
保護施設から引き取る(里親になる)
犬・猫を飼うなら個人的には保護施設から引き取ることをおすすめしたいです。タイでは日本のように野良犬(猫)を保健所が処分することはなく、野良のままにするか、保護施設が引き取るかのどちらかになります。
タイにはたくさんの保護施設がありますが、ボランティア団体2つと寺院2つをご紹介しましょう。
・PAWS Bangkok(猫)
・Soi Dog Foundation(犬、猫)
・ワット サーコン スン プラチャーサン寺院(猫)
・ワット ヒランルーチー寺院(猫)
上2つのボランティア団体では病気や怪我の治療や避妊手術もしてくれますが、寺院では餌をあげるだけ。多くの場合、避妊手術も行いません。
ちなみに僕の猫は3つ目のワット・サーコン寺院から引き取りましたが、冒頭でお伝えしたとおり、健康状態が悪く、毎週のように病院に連れていきました。
ワクチンを打ち、避妊手術も行い、費用はかなりかかりましたが、手間がかかった分、愛情も深くなったと感じます。
PAWS Bangkokはスクンビット・ソイ93にあり、プロンポン、トンローからもBTSですぐ。猫を飼いたいと考えている方は、ぜひ一度見学に行ってみてください。
ペット病院
バンコクにはどの街にもペット向けの病院があります。今回はスクンビットエリアで日本人がよく利用する病院2件と国立チュラロンコーン大学附属のペット病院をご紹介しましょう。
・Vet 4 Animal Hospital スクンビット院(スクンビット・ソイ33)
プロンポンにあるスクンビットでも評判のいいペット病院。
・Sukhumvit Veterinarians(スクンビット・ソイ51)
トンローエリアにあり、日本語通訳のいるペット病院。
・チュラロンコーン大学 小動物病院(サイアム)
タイの有名国立大学チュラロンコーン大学附属のペット病院。ドクターは英語にも対応してくれます。
スクンビットエリアに住んでいる方なら上2つ、それ以外ならチュラロンコーン大学の小動物病院でもいいと思います。
料金面ではチュラロンコーン大学が一番安いです。
ペットホテル
ペットを飼い始めたら旅行や一時帰国などで長期間家を空ける場合、ペットを預かってくれるペットホテルが必要になりますよね。
今回は僕がいつも預けているペットホテルをご紹介しましょう。
・Kofuku Cat Hotel
猫専用になりますが、スタッフさんの対応がよく、清潔かつ格安なキャットホテルです。
ラマ9とスクンビット・ソイ39にあり、料金は一泊300B〜。プラス50Bでカメラも設置可能。専用アプリで猫の様子を24時間確認することができるので安心です。
つい先日Twitterで、「バンコクのペットホテルに猫を預けたら猫が人を怖がるようになって帰ってきた」、というう日本人の投稿を目にしました。きっとスタッフにいじめられたのだと思います。Kofuku Cat Hotelにはもう5回ほど預けていますが、一度もそんなことは起きていません。キャットホテルをお探しの方にはイチオシです。
ペット同伴可能なカフェ、ホテル、ショッピングモール
タイはペットブームということもあり、ペット同伴可能な施設が増えてきました。
驚いたのはセントラルワールドがいつの間にかペット同伴可能になっていたことです。犬をそのまま連れて歩くことはできませんが、バギーに入れておけば館内に連れて行くことができます。もちろん犬だけでなく猫でもOKです。
カフェやレストランでも一部ではありますが、ペット同伴可能なお店が増えています。特にトンローやエカマイなどのスクンビットエリアに多い印象です。
家猫は外に出ることを嫌うので連れて行ったことはありませんが、犬なら散歩ついでにカフェで一緒に休憩できたら楽しいですよね。
リゾート地や観光地ではペット同伴可能なホテルもあります。
ペット同伴の追加料金がかかるホテルとかからないホテルがありますので、予約時に要確認です。
【パタヤのペット同伴可能なホテル例】
・ラビット リゾート パタヤ
・ヒル フレスコ
まとめ
以上、今回は僕の経験を踏まえたタイのペット事情についてのお話でした。
タイは日本から来ると驚くほど野良犬(猫)が多く、毎日のように里親募集を目にします。犬・猫を飼いたいと思っている人には、まず里親を検討していただけたら嬉しいです。
明石直哉
2011年からバンコク在住。2015年に起業し、現在は会社経営と写真家という二足のわらじで活動中です。 このブログではタイ移住を検討している方に向けて、在住10年の経験を活かした情報を発信していきます。
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