僕がタイ生活で気をつけている「タイのタブー」と「やってはいけないこと」
タイと日本は同じアジアの仏教国とはいえ、習慣や風習には大きな違いがあり、我々日本人がタイに暮らす上で気をつけなければならないことが多々あります。
いわゆるタブーと言うか、タイでやってはいけないことですね。
タイで会社勤めをするのであれば、同僚や上司となる日本人から教えてもらえると思いますが、そういった環境にない人であれば、うっかりやってしまった!ということにもなりかねません。
そこで今回は、僕がタイで生活する上で気をつけている「タイのタブー」、「やってはいけないこと」を9つご紹介します。
人前で怒る、怒鳴る
タイ人は第三者がいる場で怒られたり、怒鳴られたりすることを嫌います。日本の企業では、他の社員がいる場で上司が部下に対して怒る、怒鳴ることは珍しくないと思いますが、タイではタブーです。
僕もタイに来たばかりの頃、このことを知らずにタイ人社員に対して他の社員がいる前で怒ってしまったことがあり、大泣きされてしまいました。その後、他の日本人社員から、「もし注意するなら二人きりの時じゃないとダメだよ」と教えてもらい、以降人前で注意したり、怒ったりすることはしていません。
会社以外でも買い物や食事の際に、店員に対して怒ったり、怒鳴ったりすることももちろんNGです。
他人の親の悪口を言う
タイでは日本よりも家族同士の絆が強く、親は絶対的な存在であることが多いです。日本人よりも両親を大事にする傾向が強く、他人から自分の両親を批判されたり、悪口を言われたりすることを嫌います。
日本では説教の場で、「親の顔が見てみたい」と言うこともあるかも知れませんが、タイではタブーです。
水商売で働くタイ人の多くも、親への仕送りのために働いています。自分を犠牲にしても親のため、家族のために働くのがタイ人なのです。絶対に親や家族の悪口は言わないようにしてください。
肌の色について
タイ人の多くは肌の色を気にしています。「白い肌=美しい」と思っている人が多く、肌の色について話すのはタブーです。
日本人はある程度小麦色に焼けている方が健康的と考える人も多いと思いますが、タイ人は日焼けを極端に嫌います。
褐色の肌の人に対して、「いい感じに日焼けしているね」というのは、本当にそう思っていたとしても言わないほうがいいでしょう。本人は我々日本人が想像する以上に肌の色を気にしているからです。
水商売やタクシー運転手とのトラブル
外国人がタイに暮らす中で一番関わりを持つことが多いタイ人といえば、タクシーやトゥクトゥク、バイクタクシーの運転手ではないでしょうか。
特にタクシーやトゥクトゥクは、かなり少なくなったとは言え、ボッタクられる場合もあり、一番トラブルに遭う可能性が高いシチュエーションでもあります。
そうした運転手の中には血の気が多い人も少なくありません。
ボッタクリではなくても、渋滞しているとイライラして怒り出す運転手もいますし、経路を指示されることを嫌って怒り出す運転手もいます。
とにかく何をきっかけにプツンと切れるかは分かりませんが、とにかく相手が怒り出したら、それに対してこちらも怒りで対処するのではなく、謝ったり、すぐ降ろしてもらうなりして、穏便に済ましましょう。
相手が激昂してしまうと、銃やナイフが出てくる可能性も十分にあります。実際にタクシー運転手にナタで頭を切られた外国人の事件もありました。
また、ボッタクリバーなど夜のお店の店員も要注意です。もちろんボッタクリなのでこちらが怒るのも当然なのですが、喧嘩になると銃が出てくる可能性も高く、命の危険があります。
ボッタクリバーの場合、警察もグルになっている可能性が高いので、万が一暴行を受けたとしても、相手が捕まることはないでしょう。
夜のお店や運転手と揉めたとしても、声を荒げたり、喧嘩を買ったりすることは絶対に止めて下さい。
王室批判
タイでは刑法112条によって、「不敬罪」が定められています。たとえ外国人であってもタイの王室を批判したり、悪口を言ったりすることは許されません。
過去にはタイ在住者の日本人がブログで王室批判を書き、国外退去処分になったという話も聞きます。SNSに王室批判は絶対に書き込まないようにしてください。
また日本人同士で日本語だからと気を抜いて王室批判をする人もいますが、日本語を理解するタイ人も少なくありません。日本語でも王室批判は絶対に止めましょう。
旅行者にもおなじみかもしれませんが、以下の場合には直立不動が求められます。
◆毎日8時、18時の国歌
BTSやMRTの駅、公園などの一部の公共の場では毎日朝8時と18時に国歌が流れます。どんなに急いでいても、その場に遭遇したら直立不動が求められます。
それを破っても逮捕されることはないと思いますが、王室や国歌に対して経緯を表す意味でも直立不動を守るようにしてください。
◆映画館での国王讃歌
映画館では上映前に国王讃歌が映像とともに流れます。このときも椅子から立ち上がり、直立不動が求められます。昨年あたりから映画館では直立不動をしないタイ人も増えてきていますが、我々外国人は直立不動を守るようにしましょう。
仏像より高い位置に立つ
敬虔な仏教徒が多いタイでは仏教が生活に根付いています。当然、仏像に対しても日本以上に敬意を払う必要があるのですが、特に観光地の寺院では注意が必要です。
数年前に世界遺産のアユタヤ遺跡でこんな事件がありました。
アユタヤ遺跡には破壊されて頭部がない仏像がたくさんあるのですが、欧米人観光客がその仏像の頭部から自分の顔を出した記念写真を撮り、それをSNSにアップ。仏教に対する冒涜だとタイのメディアで問題になり、数日後、逮捕されました。
そこまでしなくても、遺跡で仏像によじ登って記念写真を撮っているケースは日本人観光客のSNSでも散見されます。
またタイでは仏陀や仏像を商品として扱うことも禁止されています。日本ではよく見かける仏陀や仏像をデフォルメしたデザインが描かれている服やグッズを販売することもタイではNGです。
寺院に行くときはそうした服は着ないほうがいいでしょう。
女性は僧侶に触れてはいけない
タイでは女性が僧侶の身体や袈裟に触れることは禁止されています。話しかける必要がある場合は、距離を取るようにしてください。
また、電車や駅のベンチなどでも女性が僧侶の隣に座ることはNGです。電車には僧侶の優先席がありますので、僧侶が乗り込んできた場合は注意して下さい。
寺院などの宗教施設、王室関連施設での過度な露出
寺院や王室関連施設では、露出の多い服装は禁止されています。男性は短パン、Tシャツでも寺院に入ることはできますが、女性は肩や膝が露出している服装はNGです。(タイの伝統衣装は除く)
寺院に行く際には膝から下を隠すストールや肩を隠す上着を持参しましょう。
バイタク乗り場の近くでグラブバイクを呼ばない
渋滞だらけのバンコクで移動に欠かせない交通手段がバイクタクシーやグラブバイクです。僕も毎日のように利用していますが、利用する際に1つだけ注意があります。
それは、バイクタクシー乗り場にグラブバイクを呼ばないということ。
両者は敵対関係にありますので、バイクタクシー乗り場にグラブバイクを呼んでしまうとトラブルに発展するケースがあるんです。
バイクタクシー乗り場ではなく、そこから見える自宅アパートに呼ぶ場合でも同様です。
僕も自宅アパートから20〜30mほどのところにバイクタクシー乗り場があるのですが、自宅に呼んだグラブバイクを発見され、運転手同士が言い合い、つかみ合いのトラブルになってしまいました。
以降、グラブバイクを呼ぶ場合は乗り場から100mほど離れた場所に呼ぶようにしています。要らぬトラブルを避けるためにもご注意下さい。
まとめ
以上、僕がタイで生活する上で気をつけている「タイのタブー」や「やってはいけないこと」を9つご紹介しました。
仏教や王室に対して経緯を払い、タイ人とは言い争い、喧嘩をしないということを心がけています。
タイ移住や旅行の際には、ぜひこれらのことに気を配ってみてくださいね。
明石直哉
2011年からバンコク在住。2015年に起業し、現在は会社経営と写真家という二足のわらじで活動中です。 このブログではタイ移住を検討している方に向けて、在住10年の経験を活かした情報を発信していきます。
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