ビザラン規制法
2014年にタイの国会で「ビザラン規制法」が制定されました。
このビザラン規制法とはどのようなものでしょう。
ビザラン規制法が制定された経緯
かつてのタイはバックパッカーの聖地として有名でした。
世界中からバックパッカーが押し寄せ、タイに長期滞在し、ビザなしで入国し、滞在期限がくると隣国に出国しすぐに入国を繰り返したり、隣国のタイ大使館でビザを取得し再入国するなどの手法でタイに長期滞在を繰り返していました。こうした外国人は不法就労しで大人の就労機会を奪ったり、社会問題化していました。
そんな中タイ国会で制定されたのが「ビザラン規制法」でした。
入国管理局の変化
この法律ができる前、日本人の観光での入国はほぼフリーでした。ビザなし観光で30日間の滞在ができ、一回だけ30日の延長をすることで60日まで滞在できました。
また、回数にも制限はなく何度でも入国ができました。
「ビザラン規制法」制定後はこの状況にも変化が見られ、ビザなし観光での入国回数が多い場合、あるいはビザなし観光での滞在日数が多い場合は、入国審査官が「次の入国には正規のビザを取得してください」年どうしたり、最悪の場合入国を拒否されるケースも出現しました。
OーI
入国回数が多く、ビザ取得を指導される人の入国スタンプの横には”OーI”と書き込まれます。
この書き込みは、ビザ取得を指導されたことを意味し、指導に従わずに再度ビザなしで入国すると、入国拒否となります。
観光ビザ
こうして観光ビザを取得する人の数は増えてきました、
観光ビザでは60日タイに滞在が許可されており、大国内で延長手続きをすると30日の延長が可能で、最長90日の滞在が可能です。
しかし、発表はされていませんが、年間のタイ滞在日数には制限があるようで、ギリギリまでタイに滞在し、帰国後すぐに観光ビザを取得しようとしても、不法就労を疑われ申請不受理となるケースもあるようです。
この年間滞在可能な日数は、一説によると90日、あるいは180日と言われているようです。
増えるタイ長期滞在希望者
そんな中、タイに長期滞在を希望する方は増える一方です。
50歳以上にはリタイアメントビザという特殊な長期滞在ビザがあり、一定の条件をクリアすると1年間の長期滞在が許可されますが、50歳未満の方には長期滞在のためのビザはないのが現状です。
タイランドエリートビザ
50歳未満の長期滞在希望者に人気があるのが、タイの国家長期滞在プログラム「タイランドエリート」です。
タイ国政府観光庁直営の国営企業が運営する国家プログラムで、2003年にスタートしたこのプログラムは2017年に大規模は改変を行い、7種類の長期滞在プログラムを発表してから世界中のタイ長期滞在希望者の脚光を浴び、入会者が急増しております。
有料のメンバーシップですが、5年、10年、20年のメンバーにはメンバー期間に応じて5年マルチプルビザが1回、2回、4回発給され、最長20年のタイ居住が可能になります。
また国家プログラムだけに、タイ入出国時の際のVIP待遇やメンバー専用の入国審査ブースの利用など、各種の特典もメンバーには好評です。